鏡や写真で自分の顔を見たとき、「顔の左右が非対称すぎる気がする」「片側だけ顎がずれて見える」と感じたことはありませんか。人の顔はもともと完全な左右対称ではありませんが、顎先が中心から大きくずれている、上下の前歯の真ん中が合っていない、片側でしか噛めないといった場合は、噛み合わせや顎の骨格そのものに原因があるかもしれません。

このページでは、顔の左右非対称が起こる原因を「生活習慣」「噛み合わせ・歯並び」「顎の骨格」に分けて整理し、ご自身でできるセルフチェック、原因ごとの治し方、そして骨格が原因の場合に行う外科的矯正までを、歯科口腔外科・矯正歯科の視点から解説します。

監修:GNデンタルクリニック 統括院長 松本泰孝(歯科医師)

顔の左右非対称は誰にでもある?「非対称すぎる」と感じるときの目安

結論からいうと、顔にある程度の左右差があるのはごく自然なことです。目の大きさ、眉の高さ、口角の上がり方などに多少の違いがない人はほとんどいません。そのため「少し左右差がある」こと自体を過度に心配する必要はありません。

一方で、次のような特徴がはっきり見られる場合は、表情や筋肉のクセだけでなく、噛み合わせや顎の骨の位置が左右差に関わっている可能性があります。

鏡で歯並びや顔の左右差を気にする男性
  • 正面から見て、顎先(オトガイ)が顔の中心線から左右どちらかにずれている
  • 上の前歯の真ん中と下の前歯の真ん中が、左右にずれている
  • 口を閉じると唇のラインや口角が斜めに傾いて見える
  • 左右どちらか片側でしか噛めない、奥歯の噛み合わせが左右で違う
  • フェイスラインやエラの張り方が片側だけ目立つ

こうした左右差は、成長とともに少しずつ目立ってくることが多く、大人になってから「写真で見ると顔が歪んでいる」と気づく方も少なくありません。

顔が左右非対称になる主な原因

顔の左右非対称の原因は、大きく次の4つに分けて考えることができます。実際には複数の原因が重なっているケースも多く、どれが主な原因かによって適した治療法が変わります。

原因1

生活習慣・筋肉のクセ

片側だけで噛む、頬杖をつく、いつも同じ向きで横向き寝をする、といった習慣が続くと、噛む筋肉(咬筋)やフェイスラインの筋肉の発達に左右差が生じ、見た目の左右差につながることがあります。

原因2

歯並び・噛み合わせのズレ

上下の歯の真ん中がずれている、一部の歯が内側・外側に入り込んで左右で噛み合わせが違う(交叉咬合)などの状態では、下顎が噛みやすい方向へずれて閉じるクセがつき、顔の左右差が目立つことがあります。

原因3

顎の骨格(顎変形症)

下顎の骨が左右どちらかに曲がって成長している、上顎が左右で傾いているなど、骨格そのものに左右差があるケースです。歯並びを整えても顔の歪みが残りやすく、根本的な改善には外科的矯正が検討されます。

原因4

顎関節の問題

口を開け閉めするときに顎がずれる、音が鳴る、痛みがあるといった顎関節の不調が、顎の動きや位置の左右差に関係していることもあります。症状がある場合は、見た目より先に機能面の診断が必要です。

※上記は一般的な分類です。どの原因がどの程度関わっているかは、実際に診察・検査を行わなければ判断できません。

噛み合わせと顔の左右非対称の関係

「噛み合わせが悪いと顔が歪む」とよくいわれますが、両者の関係は一方通行ではありません。噛み合わせのズレが顔の左右差を生むこともあれば、顎の骨格の左右差が噛み合わせのズレとして現れることもあります。どちらが先に起きているかを見極めることが、治療法を選ぶうえでとても大切です。

噛み合わせと顔の左右非対称の関係のイメージ

噛み合わせのズレが顔の左右差につながるケース

一部の歯の位置が悪く、そのまま閉じると上下の歯がぶつかってしまう場合、人は無意識に下顎を左右どちらかにずらして噛むようになります。この状態が長く続くと、ずれた位置が「いつもの噛む位置」になり、片側の筋肉ばかりが使われることで、フェイスラインの左右差が目立つようになることがあります。このタイプは、歯列矯正で噛み合わせを整えることで改善が期待できる場合があります。

顎の骨格の左右差が噛み合わせのズレとして現れるケース

下顎の骨が左右非対称に成長している場合や、上顎が左右で傾いている場合は、骨の土台そのものがずれているため、噛み合わせも自然とずれてしまいます。この場合、歯を動かすだけで噛み合わせを合わせようとすると、歯が不自然な角度に傾いてしまったり、噛み合わせは整っても顔の歪みはほとんど変わらなかったりすることがあります。骨格の左右差を根本的に整えるには、顎の骨の位置を動かす外科的矯正が選択肢になります。

噛み合わせのズレが続くことで起こりうること

左右で噛み合わせが違う状態が続くと、見た目の問題だけでなく、特定の歯に負担が集中する、食べ物を片側でしか噛めない、顎まわりや肩がこりやすいと感じる、といった悩みにつながることもあります。見た目と機能の両面から状態を確認しておくことが大切です。

セルフチェック|顔の左右非対称の原因はどこにある?

鏡の前で、正面を向いて力を抜いた状態で確認してみましょう。あくまで目安ですが、どのグループに多く当てはまるかで、原因の傾向をつかむことができます。

A:生活習慣・筋肉のクセが関係している可能性

  • 食事のとき、いつも同じ側で噛んでいる
  • 頬杖をつくクセがある
  • 寝るときはいつも同じ向きで横になる
  • 片側のエラ(咬筋)だけが張っている感じがする

B:歯並び・噛み合わせが関係している可能性

  • 上下の前歯の真ん中が左右にずれている
  • 一部の歯が内側・外側に入り込んで噛み合っている
  • 噛んだときに、左右の奥歯の当たり方が違う
  • 口を閉じるとき、下顎を少しずらさないと噛みにくい

C:顎の骨格が関係している可能性

  • 顎先(オトガイ)が顔の中心から明らかにずれている
  • 口を閉じたとき、唇のラインや口角が斜めに傾いている
  • 歯を噛み合わせた状態で割り箸などを横にくわえると、左右どちらかに傾く
  • 子どもの頃から、成長とともに顔の歪みが目立ってきた
  • 以前に歯列矯正をしたが、顔の左右差はあまり変わらなかった

A中心の方は、まず生活習慣の見直しから始めることで変化を感じられる場合があります。BやCに複数当てはまる方は、噛み合わせや顎の骨格が関係している可能性があるため、一度歯科(矯正歯科・口腔外科)で検査を受けることをおすすめします。

※セルフチェックは診断ではありません。顎の痛みや口の開けにくさがある場合は、見た目の程度にかかわらず早めにご相談ください。

顔の左右非対称の治し方|原因別の治療法を比較

顔の左右非対称の治し方は、原因によって大きく異なります。「どの方法が一番良いか」ではなく、「自分の左右差の原因にどの方法が合っているか」で選ぶことが大切です。

治療法 主な対象 骨格の左右差への効果 体への負担 期間の目安
生活習慣の見直し
マッサージ等
片噛み・頬杖など習慣による筋肉の左右差 骨格そのものは変わらない ほぼなし 継続が必要
ボツリヌストキシン
ヒアルロン酸
咬筋の張りの左右差、軽度の輪郭の凹凸 骨格は変わらない(見た目の調整) 小さい 効果は一時的で、定期的な施術が必要
歯列矯正 歯並び・噛み合わせのズレが主な原因のケース 歯の位置は整うが、骨のズレは残ることが多い 中程度 おおよそ1〜3年
外科的矯正
(顎の骨切り手術+術後矯正)
顎の骨格そのものに左右差があるケース 骨の位置から左右差の改善を目指せる 大きい(全身麻酔下の手術) 手術+術後矯正で概ね1年程度〜

※期間・効果には個人差があります。歯列矯正の期間は一般的な目安であり、歯並びの状態により異なります。

「噛み合わせを治せば顔の歪みも治る」とは限らない理由

噛み合わせの治療は、歯のズレが原因の左右差には有効な方法です。しかし、顎の骨そのものが左右にずれている場合、歯を動かすだけでは骨の位置は変わりません。無理に歯だけで噛み合わせを合わせると、見た目の左右差が残ったり、歯に負担がかかったりすることもあります。当院では、歯並びと骨格の両方を確認したうえで、歯列矯正だけで対応できるのか、外科的矯正が必要なのかを判断しています。

骨格が原因の顔の左右非対称に対する外科的矯正

顎の骨格に左右差がある場合、顎の骨を切って正しい位置に移動させる外科的矯正によって、顔の左右バランスと噛み合わせの両方を整えることを目指します。左右非対称の状態は一人ひとり異なるため、どの骨をどの方向にどれだけ動かすかは、CT撮影などによる精密な検査にもとづいて個別に計画します。

上顎

上顎の位置を整える手術

上顎の骨の位置を調整する手術です。上顎が左右で傾いている場合に、噛み合わせの平面を水平に近づけ、唇のラインや口角の傾きの改善を目指します。

下顎

下顎の位置を整える手術

下顎の骨の位置を調整する手術です。左右どちらかにずれている下顎を顔の中心に近づけ、噛み合わせのズレの改善を目指します。

顎先

オトガイ形成術

顎先(オトガイ)の骨の位置を調整する手術です。上下の顎の移動だけでは残る顎先のズレを微調整する目的で、組み合わせて行うことがあります。

術後

術後矯正

手術で骨の位置を整えたあと、歯列矯正で細かな噛み合わせを仕上げます。骨格と歯並びの両方を同じクリニックで一貫して管理できることが大切です。

※実際にどの術式を行うか、組み合わせるかは診断結果によって異なります。すべての方に手術が必要になるわけではありません。

GNデンタルクリニックの外科的矯正の特徴

  • 矯正歯科と口腔外科の両方の視点で診断:歯並び・噛み合わせと顎の骨格の両方を確認し、左右差の原因がどこにあるのかを見極めます。
  • 手術から術後矯正まで一貫して対応:骨切り手術と、その後の噛み合わせの仕上げを同じクリニックで行います。
  • 手術ありきではないご提案:歯並びが主な原因で、歯列矯正だけで改善が見込めるケースでは、手術をおすすめしません。
整ったフェイスラインと口元で笑顔の女性

症例紹介

当院で治療を行った患者様の症例です。顎先や歯並びのズレの状態は一人ひとり異なるため、治療内容・経過も患者様ごとに異なります。

GNデンタルクリニックの症例写真1
症例写真1
GNデンタルクリニックの症例写真2
症例写真2
治療内容外科的矯正(顎の骨切り手術)・術後矯正
費用の目安本ページ「費用について」をご参照ください
主なリスク・副作用術後の腫れ・内出血・痛み、下唇や顎先まわりの知覚異常、後戻り、全身麻酔に伴うリスクなど(詳しくは「治療の流れ・ダウンタイム・リスク」をご参照ください)

※治療の効果・経過には個人差があります。

治療の流れ・ダウンタイム・リスク

治療の流れ

  1. 1

    カウンセリング

    顔の左右差について気になっていること、噛み合わせの不調、ご希望を伺います。ご相談いただいたからといって、治療や手術を決める必要はありません。

  2. 2

    精密検査・診断

    CT撮影などで顎の骨格・歯並び・噛み合わせを立体的に確認し、左右差の原因を診断します。

  3. 3

    治療方針のご説明

    歯列矯正で対応できるのか、外科的矯正が必要なのか、それぞれのメリット・デメリット、費用、期間をご説明します。

  4. 4

    手術

    外科的矯正を選択された場合、全身麻酔下で顎の骨の位置を整える手術を行います。

  5. 5

    術後矯正・経過観察

    腫れが落ち着いたあと、歯列矯正で噛み合わせを細かく仕上げ、定期的に経過を確認します。

ダウンタイムと治療期間の目安

ダウンタイムの目安
日常生活に戻れるまでは1〜2週間程度、腫れがしっかり引くまでには1〜2か月程度かかるのが一般的な目安です。
総治療期間の目安
手術と術後矯正を合わせて、概ね1年程度が目安です。噛み合わせの状態により前後します。

※いずれも一般的な目安であり、個人差があります。詳しくはダウンタイムについてのページもご覧ください。

主なリスク・副作用

  • 術後の腫れ・内出血・痛み
  • 下唇や顎先まわりのしびれなどの知覚異常(多くは時間とともに回復しますが、残る場合があります)
  • 骨の位置がわずかに戻る「後戻り」
  • 顔の左右差は改善を目指せますが、完全な左右対称になるわけではありません
  • 全身麻酔に伴うリスク

※リスク・副作用の内容や起こりやすさは、術式や個々の状態によって異なります。カウンセリング時に詳しくご説明します。

費用について

当院の外科的矯正はすべて自由診療です。顔の左右非対称に対する手術は、上顎・下顎・顎先のどれを動かすか、どの術式を組み合わせるかによって費用が変わります。参考として、当院の料金表に掲載している手術費用の一例は以下のとおりです。

上下セットバック2,200,000円

※外科手術の費用は麻酔代込みです。複数の術式を組み合わせる場合や、術後矯正の費用は、診断後に個別にお見積りをご提示します。最新の料金は料金表をご確認ください。

監修医師・クリニック紹介

GNデンタルクリニック 統括院長 松本泰孝

松本 泰孝(まつもと やすたか)

GNデンタルクリニック 統括院長/歯科医師

  • 日本歯科大学 卒業
  • 大学病院にて顎変形症・矯正を学ぶ
  • 2024年3月まで東京大学医学部附属病院 口腔顎顔面外科・矯正歯科に勤務
  • 2024年6月 GNデンタルクリニック開院

「顔の左右差は、歯並びの問題に見えて骨格が原因のこともあれば、その逆もあります。歯列矯正と外科的矯正の両方を行う立場から、原因を正しく見極め、手術が必要ない方には必要ないとはっきりお伝えすることを大切にしています。」

医院名GNデンタルクリニック
住所〒160-0021 東京都新宿区歌舞伎町1-5-4 第22東ビル6階
アクセスJR新宿駅東口 徒歩約5分/新宿三丁目駅 徒歩約4分
電話番号03-6205-5547
診療時間11:00〜21:00(受付19:00まで)
休診日火曜日・水曜日(祝日の場合は診療)

よくあるご質問

Q. 顔の左右非対称は誰にでもあるものですか?

はい、多少の左右差はほとんどの方にあり、それ自体は自然なことです。ただし、顎先が顔の中心から明らかにずれている、上下の前歯の真ん中が合っていない、片側でしか噛めないといった場合は、噛み合わせや顎の骨格が関係している可能性があるため、一度検査を受けることをおすすめします。

Q. 噛み合わせを治せば、顔の歪みも治りますか?

歯並びや噛み合わせのズレが主な原因であれば、歯列矯正で噛み合わせを整えることで顔の左右差の改善が期待できる場合があります。一方、顎の骨そのものが左右にずれている場合は、歯を動かすだけでは骨の位置は変わらないため、外科的矯正が検討されます。どちらに当てはまるかは、CT撮影などによる検査で判断します。

Q. マッサージや筋トレで顔の左右非対称は治せますか?

片噛みや頬杖など、習慣による筋肉の左右差が原因であれば、生活習慣の見直しで変化を感じられることがあります。ただし、骨格や噛み合わせのズレが原因の左右差は、マッサージなどで骨の位置を変えることはできません。セルフケアを続けても変化がない場合は、原因を確認することをおすすめします。

Q. 手術をすれば、顔は完全に左右対称になりますか?

外科的矯正では、顎の骨の位置を整えることで顔の左右バランスの大きな改善を目指せますが、完全な左右対称になるわけではありません。もともと人の顔には自然な左右差があるため、治療のゴールはカウンセリングで仕上がりのイメージをすり合わせたうえで設定します。

Q. 相談だけでも受けられますか?

はい、相談だけでも可能です。輪郭矯正・歯列矯正のカウンセリングは無料で行っています。ご相談いただいたからといって治療や手術を決める必要はありませんので、「自分の左右差の原因が知りたい」という段階でもお気軽にお越しください。

顔の左右差・噛み合わせのお悩み、
まずは原因を知ることから始めませんか

歯列矯正で改善できるのか、外科的矯正が必要なのか。
矯正歯科と口腔外科の両方の視点から、あなたの左右差の原因を診断します。

外科的矯正は、月あたりの対応件数に限りがございます
お気軽にお問い合わせください。

お急ぎの場合は電話窓口まで、

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営業時間 11:00~21:00
(受付19時まで)

Access

GNデンタルクリニック

住所

〒160-0021

東京都新宿区歌舞伎町1-5-4

第22東ビル6階

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電話番号

03-6205-5547

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営業時間

11:00~21:00(受付19時まで)

定休日

火・水(祝日の場合は営業)

代表者名 松本 泰孝
当院は、交通アクセスが便利なエリアに位置しており、人通りが多い繁華街にあるため、お仕事帰りやお買い物ついでにも気軽に立ち寄っていただけます。ビルに到着されましたら、エレベーターで6階までお越しください。

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